リマーケティング広告の終焉

こんにちは、小幡英司です。

私のような小規模事業者にとって、これまで集客をインターネット広告で行うのはセオリーでした。しかし、サードパーティCookieの廃止によりインターネット広告で集客がしにくくなります。

Googleは、Webブラウザ「Chrome」におけるサードパーティCookieのサポート終了を2022年までに段階的に終了すると発表しました。これは、中小規模の事業者や私のような「ひとり社長」にとっては、大きな打撃になります。

サードパーティCookieの問題点

サードパーティCookieは、複数のサイトを横断してブラウザの閲覧を追跡することで、ターゲットを絞って効率的に広告を表示させる技術として利用されてきました。

反面、オンラインでの行動データがGAFAを代表するテクノロジー企業に追跡されて、第三者に行動データとして売られていました。

日本では、行動データがメールアドレスや個人名などの特定の個人に紐づかない範囲であれば容認されていますが、欧米各国ではこうした行動データの転売を問題視しています。

日本では、こうしたプライバシー保護についてはあまり議論がされていませんが、欧米各国に準じていくことになるでしょう。

今後の動き

Googleは、ChromeでサードパーティCookieの対応を停止していきます。代替え技術としてプライバシーを保護したAPIを導入し、AIを使って共通の関心を持つ人をグループ化し広告を表示する方法に変えていくことになります。

広告でターゲティングした集客が出来なくなる

インターネット広告での集客は、効率が悪くなります。

これまで、自社サイトに一度でも訪問していれば、Cookieで個人情報をキープして、追尾型の広告(リターゲティング広告)を出していれば集客が出来たのですが、Cookieの廃止でリマーケティングそのものができなくなります。

少額の予算でターゲットに絞った広告を出稿していればよかったのですが、広告の精度が悪くなり、広告費が上昇していくことが予想されます。つまり、予算のある大企業しか勝たない構造になります。

どのように対策すればよいのか

リスティング広告(Google広告)は、サードパーティCookie規制の影響はありません。Googleは、FLoC(フェデレーテッド・ラーニング・オブ・コホート)という新しいAI技術を作っているので問題は全くないでしょう。

しかし、前述の通りリスティング広告は、広告費に余裕のある企業が上位に表示されますので予算の少ない中小企業には、あまりお勧めできません。

戦略1:純広告の出稿

信頼されるサイトの運営主と直接交渉し、サイドバーなどに月額費用で広告を出稿する方法があります。自社と属性があうのであれば、自治体のサイトなどにも出稿が可能です。

参考:山梨県ホームページへの広告掲載について

戦略2:リスティング広告を極める

リスティング広告のセオリーですが、ビッグキーワードは単価が高いです。競合の少ないキーワードの組み合わせによって少額でも効果の高い広告を行えます。

戦略3:オウンドメディアの構築

ブログで集客は、終わっていると言われますが運用が間違っています。イベントや社内の活動などの日記のようなブログではなく、集客したい顧客をターゲットとしたメディアとして記事を書く必要があります。

集客の本質から離れていると言われそうですが、ご自身が何かの商品やサービスを購入するときに、「この会社はどんな情報発信しているか」を調べるはずです。顧客が何を求めているのかを考え、アウトプットしていくだけです。

すぐに結果にはつながりませんが、その過程でライティングスキルやマーケティングスキルが伸びていきますので継続することをお勧めします。