消費税の総額表示が義務化

こんにちは、小幡英司です。

2021年4月1日から、商品やサービスの価格表示であらかじめ消費税額を含めた「総額表示」義務化されます。

特別措置法が3月末で終了

これは、急に決まったことではなく条件付きで税抜き価格での表示を認める「特別措置法」があったのですが3月で失効します。これにより、4月からは税込みの価格を表示する必要があります。

2021年3月までの価格表示は、以下の形式で問題ありませんでした。
・1,000円(税別)
・1,000円+税
・1,000円 ※価格は税抜き価格

消費税額が変わるたびに「税別」、「税込」が売り返されてきたのですが、営業にかかわるものとしては、そのたびに価格表示の変更や見積・請求書などの変更を余儀なくされます。

今後も段階的に消費税が上がることが予想されますので、こうした複雑なオペレーションが数年先にも発生するでしょう。

消費者からすると支払う金額は変わらないのですが、総額表示にすることで売上げが減少します。平成16年にも総額表示が導入されたのですが、このときも消費マインドが下がりました。

4,980円と5,000円では、わずか20円しか変わりませんが、印象はかなり変わってきます。スーパーなどのチラシやポップなどで見かける金額表示も、「サンキュッパ」や「ヨンキュッパ」といったものが多いのです。それが、税込み表示にすることで、最初の印象が違ってきます。

・4,980円(税別)
・5,478円(税込)

この場合、あきらかに4,980円の方が良いわけです。総額は同じなんですが購買心理とは面白いもので、5%くらい売上げに差が出ると言われています。

こうした消費者心理の影響を踏まえ、ユニクロとジーユーは、消費税の「総額表示義務」で本体価格をそのまま「税込価格」に変更すると発表しています。これは、実質約9%の値下げになります。

しかし、この方法は、すべての会社で出来る戦略ではありません。

消費税の総額表示は、こうすべし

税別表示が出来ない以上、総額表示への変更をしなければなりません。表記方法については、いくつかの例が示されています。

  1. 4,980円(税込5,478円)
  2. 5,478円(税込)
  3. 5,478円(税抜価格4,980円)
  4. 5,478円(うち消費税額等498円)

もう、お分かりかと思いますが、①の表示形式が一番影響が少ない形式になります。

国税庁のホームページには、「消費税額を含んだ価格が明瞭に表示されていれば、「総額表示」に該当します」とありますので、この方法が、4月1日以降スタンダードになるでしょう。

参照:国税庁:No.6902 「総額表示」の義務付け

私、小幡の提供するサービスについても、今後は、定価(税込価格)という表示で運営いたします。