ワールドカップの一次予選敗退は、非常に残念でした。
普段サッカーを見ない俄かファンなのですが、このときばかりはテレビの前に陣取りました。放映がいずれも午前中だったこともあって、お酒を飲みながら応援に興じることは出来ませんでしたが、仕事が始まる前に会社のテレビで社員とともに応援をしたという経営者の方もおられるのではないでしょうか。
ザッケローニ監督の辞任も決まり次のワールドカップに向けて新たな体制作りが始まっていくのでしょう。
もし、ワールドカップが営業チームだったら、何を反省しなければならないのでしょうか。
1.コンバージョン
コロンビア戦を見て、シュートをしているのに何で点が取れないのだろうと思いませんでしたでしょうか。各試合を調べてみるとシュート数はそれほど悪くないのです。得点をシュート数で割ったものがシュート成功率になるわけですが、判りやすくコンバージョン(成約率)と呼ぶことにします。
第1戦 1-2 コートジボワール
このとき日本は、シュート数7で、コンバージョンは14.3%。コートジボアールのシュート数が19で、コンバージョンは10.5%です。
第2戦 0-0 ギリシャ
シュート数は、日本の16に対して、ギリシャが9。ボール支配率が高く、レッドカードでギリシャが1名欠いた状態でも得点出来ず。
第3戦 1-4 コロンビア
このとき日本は、シュート数23で得点1。コンバージョンは、4.3%。コロンビアのシュート数が13で、コンバージョンは、30.8%になります。
つまり、日本チームは試合ごとにシュート数が2倍、3倍と増えていっているのにも関わらずコンバージョンが悪い。むしろ下がっていっており、コロンビアが効率の良さが目立ちます。
営業で言うと訪問件数が多いけど、全然成約出来ない状態といえます。
2.PDCA
大会ごとにメンバーと監督が入れ替わる組織なので、単純にPDCAが回っていないという評価は難しいでしょう。過去4大会で決勝トーナメントに進めなかったのは、1998年のフランス大会と2006年のドイツ大会の2回です。
1998年 フランス大会 岡田武史監督
第1戦 0-1 アルゼンチン
第2戦 0-1 クロアチア
第3戦 1-2 ジャマイカ
2002年 日韓大会 トルシエ監督
第1戦 2-2 ベルギー
第2戦 1-0 ロシア
第3戦 2-0 チェニジア
決勝T 0-1 トルコ
2006年 ドイツ大会 ジーコ監督
第1戦 1-3 オーストラリア
第2戦 0-0 クロアチア
第3戦 1-4 ブラジル
2010年 南アフリカ大会 岡田武史監督
第1戦 1-0 カメルーン
第2戦 0-1 オランダ
第3戦 3-1 デンマーク
決勝T 0-0 パラグアイ
2006年のドイツ大会の数字が今大会に似ている気がしません?
第1戦で負ける、第2戦挽回を狙うもスコアレスドロー、負けられない最終戦で1対4で惨敗。
さらに言えば、第1戦で勝つか引き分けでないと決勝Tに進めない。ということは、コンバージョンが悪くならないうちに第1戦で頑張っておいて、士気をあげておくことが必要。
同じ失敗を繰り返して改善が出来ていないのは、会社という組織ではありあえません。
3.マインド
「自分達のサッカーができなくて」
結構、耳にすることばなのですが、この言い方も非難の声が多いですね。
「自分の仕事ができなくて」
「自分の営業ができなくて」
「自分の担当している顧客が買わなくて」
社会人でこの言い方したら完全アウトです。営業マンだったら相当問題が有りますね。
社会人であれば、それ含めて自分の実力なので、出来ないのはあたり前という上で対策を練らないといけません。
そのうえで、失敗したら「準備不足」「実力不足」であることを認めて次に繋げる必要があります。
にわかサッカーファンとして色々申しあげましたが、あくまで会社という組織、営業という組織の中だったらどうだろうというお話です。