そのセールストークでは売れません!

営業コンサルタントとして、お客様に同行させていただく際に営業トークを横でじっくり聞かせていただくことがあります。

営業マンの皆さんは、ときとして頭では判っていても現場では出来ないことが出てしまうことがあります。

お客様は、「なぜ、この商品を買うべきか?」という理由です。

商品説明は必要なのか?

特にIT商材の場合、自社の商品やサービスの特徴を延々と説明するパターンに陥ります。

しかも、自社の商品やサービスの特徴が多すぎます。ときには、10個ほど特徴を並べることも・・・。

IT商材が説明過多になる理由は、他社と少しでも差別化したいからなんですが気持ちはわからなくもないですね。

それは、営業のマネージャーから「商品の特徴を伝えろ」と言われているからです。

  • 少しでも興味を持ってもらいたい
  • 興味を持ってもらったことから広げていきたい
  • そのためには興味を持ちそうなことを並べて説明してこい

こうしたマネジメントをしているので、初回の訪問では、できるだけ自分の得意分野で話したいと営業マンが現場で思ってしまいます。

この方法は、管理する側も説明に抜け漏れがないかをチェックするだけなので楽なんですよ。IT商材のセールストークは、だいたいこんな流れになります。

  1. 会社の案内をする
  2. なぜこの商品やサービスの開発しようと思ったのか(商品への想い)
  3. この開発では、どこに苦労したのか(開発秘話)
  4. その問題をどのように解決したのか(どう乗越えたか)
  5. その結果、得られた知見(自社の特徴)
  6. すでに導入した企業(自社の実績)
  7. 当社の技術レベルの高さを評価して欲しい(クロージング)
  8. 評価版を用意しますので試しに使ってください

こうしたセールストークは、実際に営業の現場で多く見られますので、思い当たる人も多いのではないでしょうか?

セールストークの基本

とある外資系のソフトウェア企業に転職してすぐに現場で使っていたセールスツールを使うのをやめてしまったことがあります。

なぜなら、商品の特徴ばかり並べていたカタログやパワーポイントの資料ばかりで、それを説明しても売れないとすぐに判ってしまったから。

その代わり、何をしたかというと相手の企業にあわせた内容の資料を毎回作って説明しただけ。

相手のことを考えて、聞きたいことを準備する。

本当にやったことは、これだけ。

初回の訪問では、アイスブレイク的に会社の案内をするものの「業界共通の課題」「相手が困っていそうな問題」「改善したいと思われる課題」「改善することによって得られる結果」といったことを用意しながら商談を行なったものです。

誰でも出来るの?

こうしたセールストークは、いくつかパターンが出来ていきます。

  • 業界共通の課題A
  • 業界共通の課題B
  • 業界共通の課題C・・・

課題が、Bのときにどんな問題が考えられるか・・・。

  • 相手が困っていそうな問題A
  • 相手が困っていそうな問題B
  • 相手が困っていそうな問題C・・・

こういう感じで数件のお客様を訪問すれば、いくつかのパターンが見えてきます。

最近、愛用している靴にメレルのジャングル モックというウォーキングシューズがあります。

1981年に「バックパッカー・マガジン」誌上で「北米で最も機能的で快適な靴」に選ばれたということで知られ、長時間履いても足が疲れないというのが特徴です。

・長時間、外を歩き回っても膝と足に負担が少ない
・膝と足に負担が少なければ、腰が痛くならない
・負担が減れば、腰痛が起きる回数を減らせそう

こうした結果を期待して購入しています。もちろん、快適な靴ですのでおすすめですよ。

トークで重要なことは、得られる結果

自社の商品やサービスの特徴をお客様に伝えるよりも、お客様のホンネの部分を解決できる結果を伝えることが大事ですね。